ケーキ を 切れ ない 非行 少年 たち。 「ケーキの切れない非行少年たち」の衝撃

丸いケーキを等分に切れない 認知機能が弱い非行少年たちの実情

ケーキ を 切れ ない 非行 少年 たち

児童精神科医である宮口幸治氏によると、非行少年たちの中には「反省以前の子ども」がたくさんいると言います。 また、少年院には、認知力が弱く、「ケーキを等分に切る」ことすらできない非行少年がいるそうです。 宮口氏の新著『』を一部抜粋しその真実に迫ります。 私は現在、大学で主に臨床心理系の講義を担当しておりますが、もともとは精神科医です。 3年前に現大学に赴任するまで少年院で法務技官として勤務してきました。 その前は大阪の公立精神科病院に児童精神科医として勤務していました。 そこでは外来や入院病棟で発達障害、被虐待児、不登校、思春期の子たちなどを診察していましたが、その病院は関西の基幹病院とも言える規模だったので、あらゆる症例を見てきました。 発達障害の専門外来では、申し込んでから初診の順番が来るまで4年待ちという状態で、ほとんど機能していないくらいの患者が集まってきていたのです。 児童だけでなく、殺人などの重大犯罪を行った成人や少年の精神鑑定を行う機会もありました。 ある少年との出会い 当時、ある施設へ定期的に出向いて診察や発達相談などを行っていたのですが、そこで発達障害をもった1人の少年に出会いました。 その少年は性の問題行動を抱えていました。 年齢にかかわらず、とにかく女性の身体に触ってしまうというこだわりがあったのです。 幼女や女性が集まりそうな場所に行っては、相手を見つけて触るという行為を繰り返していたのです。 私はその施設で彼の継続治療を行うことになりました。 そこで、当時、認知行動療法に基づいて北米で作成され、効果が期待されていた性加害防止のためのワークブックを日本語に翻訳し、一緒にワークブックを進めていくことにしました。 並行して病院の外来にも来てもらい、さまざまなストレスを抑えるための薬物療法も行いました。 認知行動療法とは、思考の歪みを修正することで適切な行為・思考・感情を増やし、不適切な行為・思考・感情を減らすことや対人関係スキルの改善などを図る治療法の1つで、心理療法分野では効果的であるとされています。

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「ケーキの切れない非行少年たち(宮口幸治)」の名言まとめました

ケーキ を 切れ ない 非行 少年 たち

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「ケーキの切れない非行少年たち」読書感想文

ケーキ を 切れ ない 非行 少年 たち

また、少年院には、認知力が弱く、「ケーキを等分に切る」ことすらできない非行少年がいるそうです。 宮口氏の新著『ケーキの切れない非行少年たち』を一部抜粋しその真実に迫ります。 私は現在、大学で主に臨床心理系の講義を担当しておりますが、もともとは精神科医です。 3年前に現大学に赴任するまで少年院で法務技官として勤務してきました。 その前は大阪の公立精神科病院に児童精神科医として勤務していました。 そこでは外来や入院病棟で発達障害、被虐待児、不登校、思春期の子たちなどを診察していましたが、その病院は関西の基幹病院とも言える規模だったので、あらゆる症例を見てきました。 発達障害の専門外来では、申し込んでから初診の順番が来るまで4年待ちという状態で、ほとんど機能していないくらいの患者が集まってきていたのです。 児童だけでなく、殺人などの重大犯罪を行った成人や少年の精神鑑定を行う機会もありました。 ある少年との出会い 当時、ある施設へ定期的に出向いて診察や発達相談などを行っていたのですが、そこで発達障害をもった1人の少年に出会いました。 その少年は性の問題行動を抱えていました。 年齢にかかわらず、とにかく女性の身体に触ってしまうというこだわりがあったのです。 幼女や女性が集まりそうな場所に行っては、相手を見つけて触るという行為を繰り返していたのです。 私はその施設で彼の継続治療を行うことになりました。 そこで、当時、認知行動療法に基づいて北米で作成され、効果が期待されていた性加害防止のためのワークブックを日本語に翻訳し、一緒にワークブックを進めていくことにしました。 並行して病院の外来にも来てもらい、さまざまなストレスを抑えるための薬物療法も行いました。 認知行動療法とは、思考の歪みを修正することで適切な行為・思考・感情を増やし、不適切な行為・思考・感情を減らすことや対人関係スキルの改善などを図る治療法の1つで、心理療法分野では効果的であるとされています。 例えば、AさんがBさんにあいさつして、Bさんから返事がなかったとします。 そこでAさんは「Bは僕をワザと無視した。 僕のことが嫌いなのだ」と考えると怒りが出てきて、今度はAさんがBさんを無視したり、意地悪したりするかもしれません。 そこで認知行動療法ではAさんに違った考え方をしてもらいます。 「ひょっとして僕の声が小さかったからBさんが気づいていないのでは?」「Bさんは何か考え事に夢中になっていて気づかなかったのでは?」などです。 こう考えると、Aさんは「それなら仕方ない。 もう1回大きな声であいさつしてみよう」と考え、再度あいさつするかもしれません。 そこでBさんが返事を返してくれれば、Aさんは「Bは僕をワザと無視した。 僕のことが嫌いなのだ」といった思考が歪んでいたことに気がつきます。 すると、その後はより適切な行為・思考・感情につながっていくことになります。 同時にあいさつの仕方といった対人関係スキルの改善にもつながります。 「もうしません」と真剣に繰り返すが… このように考え方を変えることでより好ましい行動につなげていく認知行動療法は、性加害者への治療プログラムの根幹にもなっています。 性加害者は、性に対して歪んだ思考(「実は女性は襲われたいと思っている」など)を持っていたり、対人関係において「社会の人たちは皆敵だ」「自分は皆から避けられている」「自分には価値がない」といった攻撃的、被害的思考を持っていたりする場合があり、そういった歪んだ思考が性加害行為につながっている可能性があります。 そこで認知行動療法を使ってそういった歪んだ思考を修正して好ましい行動に変えていくのです。 私が彼に使っていたワークブックも、まさにそういった方法に基づいて作成されていたのです。 その少年はワークブックを終えるたびに「わかりました」と答え、また外来でも「もうしません」と真剣に繰り返すので、「今度こそ大丈夫だ」と思うこともたびたびだったのですが、状況はまったく変わりませんでした。 次の診察で会うときまでには何らかの性の問題を起こすということが何度も続いたのです。 どうして変わらないのだろう、と思い悩む日々が続きました。 後になってその原因がわかったのですが、彼は知的なハンディも併せてもっていたために認知機能が弱く、ワークブック自体がしっかりと理解できていなかったのです。 認知行動療法は「認知機能という能力に問題がないこと」を前提に考えられた手法です。 認知機能に問題がある場合、効果ははっきりとは証明されていないのです。 では認知機能に問題があるというのはどんな子どもたちか。 それが発達障害や知的障害のある子どもたちなのです。 つまり発達障害や知的障害がある子どもたちには、認知行動療法がベースとなったプログラムは効果が期待できない可能性があるのです。 でも実際に現場で困っているのは、そういった子どもたちなのです。 ではどうしたらいいのか。 答えは病院にはありませんでした。 病院は世間では最後の砦のように思われていますが、実は発達障害や知的障害があり、さまざまな問題行動を繰り返す少年に対しては、結局は投薬治療といった対症療法しかなく、根本的に治すことは困難なのです。 私は、病院でできることが限られていることを痛感してから悶々とした日々を過ごしていました。 ほかにも殺人や殺人未遂などを行った発達障害をもった少年たちの精神鑑定に携わり、彼らの犯行に至った背景や問題点はよくわかるのですが、具体的にどう支援すればいいのかについては、皆目見当がつきませんでした。 投薬以外の個別カウンセリング、認知行動療法、作業療法などで解決するとは到底思えず、かといってそれ以外のノウハウもありません。 そういった治療を専門にしている医療機関や医師も、国内で調べる限り見当たりませんでした。 医療少年院に赴任した 障害のある子どもたちは本来、大切に守り育てないといけない存在です。 それなのに加害者となって被害者を作り、矯正施設に入れられてしまうのです。 まさに「教育の敗北」と言っていい状況です。 そういった「最悪の結末とも考えられる施設」に行けば、何か支援のヒントが見つけられるのではないか。 それまで勤めていた精神科病院を辞め、医療少年院に赴任することにしました。 公立精神科病院で児童精神科医として勤めていた私は、児童・青年のことはひととおりわかったつもりになっていましたが、少年院に来てみて実はまだほとんど何も知らなかったことに気づきました。 同じ発達障害の子でも病院とはまったく違うことが問題になっていたこと、病院を受診する児童・青年は比較的恵まれた子どもたちであることなども知りました。 もちろん虐待を受けた子どもたちもいましたが、基本、病院には保護者や支援者がいるからこそ連れてこられるわけです。 問題があっても病院に連れて来られず、障害に気づかれず、学校でいじめに遭い、非行に走って加害者になり、警察に逮捕され、更に少年鑑別所に回され、そこで初めてその子に「障害があった」と気づく、という現状があったのです。 現在の特別支援教育を含めた学校教育がうまく機能していなかったのです。 なかでも驚かされたのが、「ケーキを切れない」非行少年たちがいたことでした。 ある粗暴な言動が目立つ少年の面接をしたとき、私は彼と向かい合って紙の上に丸い円を描いて、「ここに丸いケーキがあります。 3人で食べるとしたらどうやって切りますか? 皆が平等になるように切ってください」という問題を出してみました。 すると、その粗暴な言動の少年はまずケーキを縦に半分に切って、その後「う〜ん」と悩みながら固まってしまったのです。 失敗したのかなと思い「ではもう1回」と言って私は再度紙に丸い円を書きました。 すると、またその少年は縦に切って、その後、悩み続けたのです。 結局彼は、画像の左のように半分だけ横に切ったり、四等分にしたりして「あー」と困ったようなため息をもらしてしまいました。 ほかに右のような切り方をした少年もいます。 これらのような切り方は小学校低学年の子どもたちや知的障害をもった子どもの中にも時々みられますので、この図自体は問題ではないのです。 問題なのは、このような切り方をしているのが強盗、強姦、殺人事件など凶悪犯罪を起こしている中学生・高校生の年齢の非行少年たちだ、ということです。 犯罪への反省以前の問題 彼らに、非行の反省や被害者の気持ちを考えさせるような従来の矯正教育を行っても、ほとんど右から左へと抜けていくのも容易に想像できます。 犯罪への反省以前の問題なのです。 またこういったケーキの切り方しかできない少年たちが、これまでどれだけ多くの挫折を経験してきたことか、そしてこの社会がどれだけ生きにくかったことかもわかるのです。 医療少年院勤務の後、女子少年院にも1年間ほど勤務しました。 非行少女が収容される女子少年院の実態も知っておきたいと思ったからです。 女子少年院には医療少年院と重なる部分もありましたし、違った問題点もありました。 彼らにどんな特徴があるのか、どうすれば更生させることができるのか、そして同じような非行少年をつくらないためにどうしていけばいいのか。 そうした問いに対する私の考えを近刊『ケーキの切れない非行少年たち』に記しました。 ポイントは、すべての学習の土台にある「認知機能」を向上させることです。 認知機能を高めないまま、認知行動療法のような「すでに認知機能が備わっている」ことが前提となるプログラムを施しても、あまり効果は望めません。 そこで私は、少年院での知見を元に、自分でプログラムを開発することにしました。 それが、1日5分で、簡単に、お金をかけず、子どもたちを傷つけることなく、ゲーム感覚で認知機能の向上を図れるプログラム「コグトレ」です。 認知機能を構成する5つの要素(記憶、言語理解、注意、知覚、推論・判断)に対応する、「覚える」「数える」「写す」「見つける」「想像する」の5つのトレーニングからなっています。 「コグトレ」は少年院だけでなく、学校の現場で困っている子どもたちに対しても効果的な支援となりうるプログラムで、すでにいくつかの小学校などでは導入されています。 非行少年に限らず、1人でも多くの「困っている子ども」が救われ、彼らが安心して暮らせる社会ができることを願っています。 外部サイト.

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