急性 前 骨髄 性 白血病。 幹細胞移植前の急性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群患者への骨髄破壊的前処置 | 海外がん医療情報リファレンス

急性前骨髄球性白血病 (APL) 診断と治療の概要

急性 前 骨髄 性 白血病

急性白血病の病型分類(FAB分類)ではM3である。 特徴的な染色体転座t(15;17)(q22;q12)を認め、PML-RARA融合遺伝子が形成される。 PML-RARAが形成されることにより、血球分化が前骨髄球の段階で停止する。 【臨床所見】 急性白血病に共通する発熱・・傾向・正常白血球減少による易感染性のほかに、線維素溶解による(disseminated intravascular coagulation〈DIC〉)を合併しやすい特徴がある。 診断から治療早期に重篤な出血症状を合併しやすいので注意する。 【検査所見】 末梢血では汎血球減少を示す例が多い。 確定診断のためにはを行い、白血病細胞の細胞形態検査や表面抗原分析、染色体分析やPML-RARA融合遺伝子の検査を行う。 白血病細胞はペルオキシダーゼ染色陽性である。 ライト-ギムザ染色では、細胞質内に粗大な青染性顆粒(アズール顆粒)を認め、アズール顆粒が融合した針状のアウエル小体が認められることもある。 APLの10%程度では細胞質の顆粒が少なく形態学的には他のAMLとの鑑別が難しい。 細胞表面抗原ではCD13およびCD33陽性、CD34およびHLA-DRは陰性で、他のAMLに比べ細胞分化が進んでいることを反映している。 DICの合併が多く、FDP(/分解産物)、D-ダイマーの増加、フィブリノゲンの減少、プロトロンビン時間比の増加を認める。 【治療】 APLの治療では、全型レチノイン酸(all trans retinoic acid;ATRA)による分化誘導療法が重要な役割を持つ。 診断時末梢血およびAPL細胞数が少ない症例ではATRA単独、それ以外の症例ではATRAに抗腫瘍薬を加えた寛解導入療法を行う。 寛解導入療法時にはDICの治療を併行して行う。 ATRAにより白血病細胞が分化することで、APL分化症候群(低血症や低下、増加、胸水・心嚢水貯留など)を認めることがある。 寛解に導入されたらAMLと同様の多剤併用を2~3コース行った後、約2年間ATRAによる維持療法を行う。 70歳未満を対象とした日本の治療成績は、寛解導入率約90%、10年無病生存率約70%と良好なため、再発・難治例を除きの適応はない。 再発例に対しては亜ヒ酸による治療も行われる。

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急性前骨髄球性白血病 概要

急性 前 骨髄 性 白血病

この記事の目次• 血液が作られる仕組み 急性骨髄性白血病は、血液が作られる過程で何等かの問題が生じて起こるため、症状を知る前にまずは、造血の仕組みを理解することから始めましょう。 まず、血液には「白血球」「赤血球」「血小板」という3つの細胞があります。 それぞれの働きを見ていきましょう。 赤血球の働き 赤血球は、肺でキャッチした酸素を体内のあらゆる臓器に運ぶ役割を担っています。 同時に、臓器の細胞から二酸化炭素を吸い上げ、肺に運び、体外へ排出しています。 このように、酸素と二酸化炭素の循環運動を行っている赤血球が減少すると、体は貧血状態へと陥ります。 さらに、減少して少なくなった赤血球で何とか酸素を体内に送ろうとするため、心臓が早く動き、動悸を感じるようになります。 血小板の働き 血小板の働きは、止血です。 血小板が減少すると、どこかにぶつけたり擦りむいたりしなくても出血することもあります。 急に減少すると、目に見えて異変を感じる程、血が止まりにくくなると言われています。 白血球の働き 白血球にはいくつかの細胞が含まれており、細菌を撃退する「好中球」という細胞が半分以上を占めています。 そのため、何等かが原因で白血球が減少すると、体が細菌に侵されやすくなります。 以上、これら3つの細胞は、骨の中にある骨髄という臓器ですべて作られています。 骨髄中には、この3つの細胞を作る「造血幹細胞」が存在しており、造血幹細胞が減ると、白血球や赤血球、血小板がすべて減少して、造血に異常事態が起こってしまいます。 急性骨髄性白血病とは? 造血の仕組みとして、白血球や赤血球、血小板の3つの細胞は、骨髄中の造血幹細胞で作られていると上記でまとめましたが、白血病の場合、この造血の過程に問題が生じます。 造血幹細胞から、白血球・赤血球・血小板が作られる途中、細胞ががん化することを白血病と言います。 白血病の中でも病気の種類が幾つか存在しており、造血の過程でがん化せずに正常に細胞が作られた場合、何の細胞が作られていたかによって分類されます。 例えば、白血球の中にある「リンパ球」ががん化した場合、その病名は「急性リンパ性白血病」となります。 急性骨髄性白血病は、リンパ球を除いた白血球、赤血球、血小板になる予定だった細胞ががん化して、がん化した細胞が増殖することで発症するのです。 急性骨髄性白血病の症状 急性骨髄性白血病は、病気の進行が非常に早いため、早期の段階で症状が現れてくると言われています。 造血障害が起き始めた早期は、白血球の細胞「好中球」「赤血球」「血小板」が減少します。 細菌から体を守る「好中球」が減ることによって、肺炎などの感染症にかかりやすくなります。 さらに、赤血球が減ることで動悸や息切れ、貧血症状が強くなり、血小板の減少によって自然出血することもあります。 初期段階でも確実に体に異変があります。 以下、初期症状の一例です。 (初期段階に起こる症状の一例)• 高熱を繰り返す• 身に覚えのないアザが増える• 歯肉の腫れや出血• 鼻血など自然な出血や血が止まりにくい• 全身の異常な倦怠感• 食欲がない• 関節の痛みや骨の奥が痛い さらに病気が進行してがん化した細胞(白血病細胞)が増えていくと、体中の色々な臓器にがん化した細胞が侵入し、臓器の働きに障害が出始めます。 進行していくと、発熱や関節の痛み、全身に重度の倦怠感を感じる場合もあります。 急性骨髄性白血病を発症して死に至るケースとして多いのは、腫瘍の転移による臓器障害や感染症、自然出血などと言われています。 急性骨髄性白血病の診断の方法 急性骨髄性白血病の診断方法は、初期症状が出ているかどうか確認するための問診、血液検査、骨髄検査を1セットと考え、診断していきます。 診断方法を順に見ていきましょう。 問診 急性骨髄性白血病の場合、初期の段階でおおよその判断ができる程度の症状が現われている可能性が高いと言われています。 そのため、まず行われるのは問診です。 倦怠感、歯肉などの口内から出血していないか、アザが出来やすかったり血が止まらないなどのトラブルはないか……など、考えられる初期症状をいくつか質問されるでしょう。 ただし、これらの初期症状は、白血病細胞のせいで引き起こされる症状のみだけでなく、何らかの体のトラブルで白血球・赤血球・血小板が減少した時にも同様の症状が現われることもあるため、血液検査や骨髄検査も一緒に行って病気を特定していきます。 血液検査 血液検査では、白血球・赤血球・血小板の数値を確認します。 この検査で、白血球の数が異常だったり、赤血球や血小板の数が大きく減少しているようであれば、問診の結果と合わせて急性骨髄性白血病の疑いが強くなります。 血液検査で病気の可能性が強い場合、骨髄検査に進みます。 骨髄検査 問診と血液検査を経て、最後は骨髄検査です。 確定診断とも言われる骨髄検査には、2種類の検査があります。 一つは、骨髄液を採取する「骨髄穿刺(こつずいせんし)」。 二つ目は、骨髄組織を採取する「骨髄生検」です。 骨髄液、骨髄組織の採取は外来でも行うことができます。 骨髄穿刺の場合は、局所麻酔をして胸の真ん中の胸骨か、骨盤の背中側の後腸骨陵に針を刺し、骨の中にある骨髄液を注射器で引き抜いて採取します。 針を骨の中に刺していく痛みは麻酔で痛みはほとんど感じませんが、吸引する際の痛みは伴います。 ちなみに、子供の場合は足のすねの骨から採取することもあります。 骨髄生検は、腸骨に少し太い針を刺し、骨髄の組織を採取します。 このように、2種の検査で採取した骨髄液と骨髄組織の染色体や遺伝子の異常を確認し、がん化している血液細胞がどの程度増えているかを解析して、急性骨髄性白血病かどうかの確定診断を行います。 急性骨髄性白血病の治療法 急性骨髄性白血病と診断されたら、骨髄中に増え続けるがん化した細胞(白血病細胞)を死滅させて正常な血液細胞を増やし、温存させる治療を行います。 その治療の第一段階として、抗がん剤を使った化学療法を行います。 化学療法は、まず「寛解導入療法(かんかいどうにゅうりょうほう)」を行い、次に「地固め療法(じがためりょうほう)」を行うといった順で治療を進めていきます。 それぞれの詳しい治療法を見ていきましょう。 寛解導入療法 治療の第一段階である寛解導入療法は、「寛解」になることを目指して治療を行います。 この寛解とは、骨髄中に増殖したがん化した細胞(白血病細胞)が、全体の細胞の5%以下に保たれる状態のことをいいます。 治療は、進行具合や病状の程度にもよりますが、がん化した細胞も正常な血液細胞もすべて骨髄中から減少させるため、10日前後かけて抗がん剤を投与します。 抗がん剤の投与により、赤血球と血小板が大きく減少した場合は輸血をします。 しかし、白血球の場合は大きく減少しても輸血できないため、自然に増えるまで待つ必要があります。 個人差はありますが、減少した白血球が全回復するまでは、およそ4週間程度かかると言われています。 白血球の数が増えて正常な血液細胞が作られ始めたら、骨髄穿刺を行って寛解の状態かを検査します。 この時点で、患者のおよそ8~9割程度は寛解状態であると診断されることが多いでしょう。 地固め療法 治療第一段階の寛解導入療法で寛解判定が出た場合、採血で細胞が正常になったことを確認します。 確認ができたら、第二段階の治療として地固め療法に進みます。 地固め療法では、寛解導入療法で5%以下にした白血病細胞を更に減少させ、がん化した細胞を根元から死滅させることが目標です。 死滅に成功した後も病気の再発を防ぐため、強い抗がん剤を使用します。 寛解導入療法と同様、抗がん剤投与で赤血球と血小板の数が大きく減少した場合は、輸血を行うこともあります。 第二段階となるこの地固め療法が終わり寛解を維持していた場合、患者の年齢や体力など個人の体調によりますが、それ以降は治療を行わずに経過を見るか、場合によっては造血幹細胞の移植を行うことがあります。 造血幹細胞の移植は、次の項目で詳しく見ていきましょう。 造血幹細胞の移植 急性骨髄性白血病の治療法は、化学療法のほかに「造血幹細胞移植(骨髄移植、さい帯血移植、末梢血幹細胞移植)」という治療法があります。 造血幹細胞移植は、化学療法で白血病細胞と正常な血液細胞を死滅させた後、健康体である提供者の骨髄から幹細胞を移植して、がんに侵されていない正常な血液細胞を患者に補充するという治療です。 造血幹細胞移植で使う幹細胞は、骨髄、さい帯血、末梢血幹細胞の3つがあります。 近年、医療が発達したことで造血幹細胞移植が数多く行われるようになり、解明されてきたことがあります。 それは、自分以外の血縁者や他人の幹細胞を移植すると、その健康な幹細胞に含まれる白血球が、患者の体内に残る白血病細胞を死滅させる免疫反応が見られるということです。 そのため、白血病細胞を完全に死滅させるためには、化学療法だけではなく、造血幹細胞移植も合わせて行うことで成功するという考えに変化してきました。 この造血幹細胞移植の治療中は、患者は無菌室に入って行われます。 多くは、点滴のチューブを通して細胞移植が行われるでしょう。 年齢や体形、進行の程度にもよりますが、経過が良い場合は、移植後2~3週間でドナーの健康な血液細胞が増加していくと言われています。 副作用、合併症、そして輸血の必要性など体への負担は大きくなりますが、完治させるためには重要な治療法です。 生存率 上記の治療法のように、化学療法と移植を組み合わせるなど医療技術が進歩し、完治することも珍しくない病気となりました。 しかし、発症した年齢、病気の進行具合によって、生存率は大きく変わります。 急性骨髄性白血病の平均生存率は、50~60%と言われています。 10代や20代など若年性で発症した場合は、細胞が若いため抗がん剤治療の効果が出やすいことと、自然治癒力が高いため、高齢者に比べて生存率は高くなります。 その数値は、平均で80%程度とも言われています。 診断の際、多くは進行具合を4つのステージに分類されますが、ステージによって生存率が変わります。 しかし、一概にステージだけで生存率は判断できません。 治療中の体力がどの程度あるかによって、できる治療も変わってきます。 医師の説明をよく聞いて、参考程度にするといいでしょう。

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急性前骨髄球性白血病の症状,原因と治療の病院を探す

急性 前 骨髄 性 白血病

この記事の目次• 血液が作られる仕組み 急性骨髄性白血病は、血液が作られる過程で何等かの問題が生じて起こるため、症状を知る前にまずは、造血の仕組みを理解することから始めましょう。 まず、血液には「白血球」「赤血球」「血小板」という3つの細胞があります。 それぞれの働きを見ていきましょう。 赤血球の働き 赤血球は、肺でキャッチした酸素を体内のあらゆる臓器に運ぶ役割を担っています。 同時に、臓器の細胞から二酸化炭素を吸い上げ、肺に運び、体外へ排出しています。 このように、酸素と二酸化炭素の循環運動を行っている赤血球が減少すると、体は貧血状態へと陥ります。 さらに、減少して少なくなった赤血球で何とか酸素を体内に送ろうとするため、心臓が早く動き、動悸を感じるようになります。 血小板の働き 血小板の働きは、止血です。 血小板が減少すると、どこかにぶつけたり擦りむいたりしなくても出血することもあります。 急に減少すると、目に見えて異変を感じる程、血が止まりにくくなると言われています。 白血球の働き 白血球にはいくつかの細胞が含まれており、細菌を撃退する「好中球」という細胞が半分以上を占めています。 そのため、何等かが原因で白血球が減少すると、体が細菌に侵されやすくなります。 以上、これら3つの細胞は、骨の中にある骨髄という臓器ですべて作られています。 骨髄中には、この3つの細胞を作る「造血幹細胞」が存在しており、造血幹細胞が減ると、白血球や赤血球、血小板がすべて減少して、造血に異常事態が起こってしまいます。 急性骨髄性白血病とは? 造血の仕組みとして、白血球や赤血球、血小板の3つの細胞は、骨髄中の造血幹細胞で作られていると上記でまとめましたが、白血病の場合、この造血の過程に問題が生じます。 造血幹細胞から、白血球・赤血球・血小板が作られる途中、細胞ががん化することを白血病と言います。 白血病の中でも病気の種類が幾つか存在しており、造血の過程でがん化せずに正常に細胞が作られた場合、何の細胞が作られていたかによって分類されます。 例えば、白血球の中にある「リンパ球」ががん化した場合、その病名は「急性リンパ性白血病」となります。 急性骨髄性白血病は、リンパ球を除いた白血球、赤血球、血小板になる予定だった細胞ががん化して、がん化した細胞が増殖することで発症するのです。 急性骨髄性白血病の症状 急性骨髄性白血病は、病気の進行が非常に早いため、早期の段階で症状が現れてくると言われています。 造血障害が起き始めた早期は、白血球の細胞「好中球」「赤血球」「血小板」が減少します。 細菌から体を守る「好中球」が減ることによって、肺炎などの感染症にかかりやすくなります。 さらに、赤血球が減ることで動悸や息切れ、貧血症状が強くなり、血小板の減少によって自然出血することもあります。 初期段階でも確実に体に異変があります。 以下、初期症状の一例です。 (初期段階に起こる症状の一例)• 高熱を繰り返す• 身に覚えのないアザが増える• 歯肉の腫れや出血• 鼻血など自然な出血や血が止まりにくい• 全身の異常な倦怠感• 食欲がない• 関節の痛みや骨の奥が痛い さらに病気が進行してがん化した細胞(白血病細胞)が増えていくと、体中の色々な臓器にがん化した細胞が侵入し、臓器の働きに障害が出始めます。 進行していくと、発熱や関節の痛み、全身に重度の倦怠感を感じる場合もあります。 急性骨髄性白血病を発症して死に至るケースとして多いのは、腫瘍の転移による臓器障害や感染症、自然出血などと言われています。 急性骨髄性白血病の診断の方法 急性骨髄性白血病の診断方法は、初期症状が出ているかどうか確認するための問診、血液検査、骨髄検査を1セットと考え、診断していきます。 診断方法を順に見ていきましょう。 問診 急性骨髄性白血病の場合、初期の段階でおおよその判断ができる程度の症状が現われている可能性が高いと言われています。 そのため、まず行われるのは問診です。 倦怠感、歯肉などの口内から出血していないか、アザが出来やすかったり血が止まらないなどのトラブルはないか……など、考えられる初期症状をいくつか質問されるでしょう。 ただし、これらの初期症状は、白血病細胞のせいで引き起こされる症状のみだけでなく、何らかの体のトラブルで白血球・赤血球・血小板が減少した時にも同様の症状が現われることもあるため、血液検査や骨髄検査も一緒に行って病気を特定していきます。 血液検査 血液検査では、白血球・赤血球・血小板の数値を確認します。 この検査で、白血球の数が異常だったり、赤血球や血小板の数が大きく減少しているようであれば、問診の結果と合わせて急性骨髄性白血病の疑いが強くなります。 血液検査で病気の可能性が強い場合、骨髄検査に進みます。 骨髄検査 問診と血液検査を経て、最後は骨髄検査です。 確定診断とも言われる骨髄検査には、2種類の検査があります。 一つは、骨髄液を採取する「骨髄穿刺(こつずいせんし)」。 二つ目は、骨髄組織を採取する「骨髄生検」です。 骨髄液、骨髄組織の採取は外来でも行うことができます。 骨髄穿刺の場合は、局所麻酔をして胸の真ん中の胸骨か、骨盤の背中側の後腸骨陵に針を刺し、骨の中にある骨髄液を注射器で引き抜いて採取します。 針を骨の中に刺していく痛みは麻酔で痛みはほとんど感じませんが、吸引する際の痛みは伴います。 ちなみに、子供の場合は足のすねの骨から採取することもあります。 骨髄生検は、腸骨に少し太い針を刺し、骨髄の組織を採取します。 このように、2種の検査で採取した骨髄液と骨髄組織の染色体や遺伝子の異常を確認し、がん化している血液細胞がどの程度増えているかを解析して、急性骨髄性白血病かどうかの確定診断を行います。 急性骨髄性白血病の治療法 急性骨髄性白血病と診断されたら、骨髄中に増え続けるがん化した細胞(白血病細胞)を死滅させて正常な血液細胞を増やし、温存させる治療を行います。 その治療の第一段階として、抗がん剤を使った化学療法を行います。 化学療法は、まず「寛解導入療法(かんかいどうにゅうりょうほう)」を行い、次に「地固め療法(じがためりょうほう)」を行うといった順で治療を進めていきます。 それぞれの詳しい治療法を見ていきましょう。 寛解導入療法 治療の第一段階である寛解導入療法は、「寛解」になることを目指して治療を行います。 この寛解とは、骨髄中に増殖したがん化した細胞(白血病細胞)が、全体の細胞の5%以下に保たれる状態のことをいいます。 治療は、進行具合や病状の程度にもよりますが、がん化した細胞も正常な血液細胞もすべて骨髄中から減少させるため、10日前後かけて抗がん剤を投与します。 抗がん剤の投与により、赤血球と血小板が大きく減少した場合は輸血をします。 しかし、白血球の場合は大きく減少しても輸血できないため、自然に増えるまで待つ必要があります。 個人差はありますが、減少した白血球が全回復するまでは、およそ4週間程度かかると言われています。 白血球の数が増えて正常な血液細胞が作られ始めたら、骨髄穿刺を行って寛解の状態かを検査します。 この時点で、患者のおよそ8~9割程度は寛解状態であると診断されることが多いでしょう。 地固め療法 治療第一段階の寛解導入療法で寛解判定が出た場合、採血で細胞が正常になったことを確認します。 確認ができたら、第二段階の治療として地固め療法に進みます。 地固め療法では、寛解導入療法で5%以下にした白血病細胞を更に減少させ、がん化した細胞を根元から死滅させることが目標です。 死滅に成功した後も病気の再発を防ぐため、強い抗がん剤を使用します。 寛解導入療法と同様、抗がん剤投与で赤血球と血小板の数が大きく減少した場合は、輸血を行うこともあります。 第二段階となるこの地固め療法が終わり寛解を維持していた場合、患者の年齢や体力など個人の体調によりますが、それ以降は治療を行わずに経過を見るか、場合によっては造血幹細胞の移植を行うことがあります。 造血幹細胞の移植は、次の項目で詳しく見ていきましょう。 造血幹細胞の移植 急性骨髄性白血病の治療法は、化学療法のほかに「造血幹細胞移植(骨髄移植、さい帯血移植、末梢血幹細胞移植)」という治療法があります。 造血幹細胞移植は、化学療法で白血病細胞と正常な血液細胞を死滅させた後、健康体である提供者の骨髄から幹細胞を移植して、がんに侵されていない正常な血液細胞を患者に補充するという治療です。 造血幹細胞移植で使う幹細胞は、骨髄、さい帯血、末梢血幹細胞の3つがあります。 近年、医療が発達したことで造血幹細胞移植が数多く行われるようになり、解明されてきたことがあります。 それは、自分以外の血縁者や他人の幹細胞を移植すると、その健康な幹細胞に含まれる白血球が、患者の体内に残る白血病細胞を死滅させる免疫反応が見られるということです。 そのため、白血病細胞を完全に死滅させるためには、化学療法だけではなく、造血幹細胞移植も合わせて行うことで成功するという考えに変化してきました。 この造血幹細胞移植の治療中は、患者は無菌室に入って行われます。 多くは、点滴のチューブを通して細胞移植が行われるでしょう。 年齢や体形、進行の程度にもよりますが、経過が良い場合は、移植後2~3週間でドナーの健康な血液細胞が増加していくと言われています。 副作用、合併症、そして輸血の必要性など体への負担は大きくなりますが、完治させるためには重要な治療法です。 生存率 上記の治療法のように、化学療法と移植を組み合わせるなど医療技術が進歩し、完治することも珍しくない病気となりました。 しかし、発症した年齢、病気の進行具合によって、生存率は大きく変わります。 急性骨髄性白血病の平均生存率は、50~60%と言われています。 10代や20代など若年性で発症した場合は、細胞が若いため抗がん剤治療の効果が出やすいことと、自然治癒力が高いため、高齢者に比べて生存率は高くなります。 その数値は、平均で80%程度とも言われています。 診断の際、多くは進行具合を4つのステージに分類されますが、ステージによって生存率が変わります。 しかし、一概にステージだけで生存率は判断できません。 治療中の体力がどの程度あるかによって、できる治療も変わってきます。 医師の説明をよく聞いて、参考程度にするといいでしょう。

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